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人工知能と著作権問題

2016年に人工知能は、レンブラントという画家の346にも及ぶ絵画を全て分析し、レンブラント風の新作を創造した。これに伴って表れた「AIが描いた作品」に「人間が描いた作品」と同じ権利(著作権)は認められるのかという問題は、専門家の間でも意見が分かれているようだ。


そもそも、人工知能と人間の創作には様々な違いがある。「作品をつくるスピード」や「感情の有無」などが典型的な例だ。AIは人間と比べて圧倒的に短い時間で作品をつくることができるが、意志や創作意欲が存在しない。つまり、AIには絵を描く技術はあっても、自分が絵を描いている「自覚」が存在しないのだ。その為、AIがつくった作品に「著作権」を認める必要はないと考える人もいるのだが、AIの創作分野に於いても著作権を認めないと、作品を誰かがコピーしてお金儲けに使う事が可能な状態になるという指摘がある。

AIは「今までの人間にはできなかった新しい芸術」を生み出す可能性を秘めている。AIが作った作品に著作権を認めれば、今後「AIによる」作品づくりが活発に行われていくだろう。しかしそれは、「人間による」芸術や文化が衰える方向に進むのではと心配する専門家もいる。


例えば、音楽を作るAIは1つの曲を「30秒」で作ることができる。AIは人間と違って疲れ知らずなので、1年間フル稼働させれば、1台のAIから105万曲も作れる計算だ。 105万曲という数は、日本音楽著作権協会が管理している「世界中のプロ音楽家達が作った曲」の3割に当たる数なので、もしも、人間が作った絵や音楽がAIが作った作品に似ていることがわかると、 場合によっては後者が「著作権侵害」の罪に問われるなんてことも出てくるかもしれない。作者の側に真似をしたつもりがなくても、AIが作った作品の数が増えていけば、自然と似ているものを作ってしまう確率は高くなる。そうなると、人間の作り手(画家や作曲家など)は罪に問われることを恐れて、あまり作品を作ろうとしなくなる可能性もあるのではないか。


このように、社会の凡ゆる場面で「正解がない新しい問い」が生まれている。AIの登場は、その最たるかも知れない。これからの時代を生きる私たち自身が、知恵を出し合い、その答えを導き出していく必要がある。Garbage in, garbage out. (無意味なデータを入力すると無意味な結果が返される) これは、コンピューターサイエンス及び情報技術の分野における概念であるが、人工知能によって利益を享受し、人々がQOLを向上するには、三つの観点からそれぞれ良しといえる在り方、近江商人の家訓として知られる「三方良し」が、隠れたヒントになるのではないかと私は考える。



カフカ



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